知ってる?「企業主導型保育所」と「事業所内保育所」の違いとは?

2019.12.19

あなたは、「企業主導型保育園」と「事業内保育所」の違いは、ご存知でしょうか?

「どちらも企業内の保育園だと思うけど、詳しい違いがよくわからない…」という方も多いと思います。本記事では、そんな疑問をお持ちのあなたに向けて「企業主導型保育園」と「事業内保育所」の違いをまとめてみました。では、参りましょう。

1.「企業主導型保育園」と「事業内保育所」の違いとは?

「企業主導型保育園」は、平成28年に保育園の柔軟な設置・運営を助成するための制度として国の施策により作られた保育園です。簡単に説明すると、「会社が作る従業員のための保育所」であり認可外保育園に属します。

「事業内保育所」は、子ども・子育て支援新制度における地域型保育事業の一つで、企業が事業所の従業員の子どもに加えて、自治体の認可を受けて地域住民の保育を必要とする子どもにも施設を提供するものです。

2.「企業主導型保育園」と「事業内保育所」の【細かな】違いについて

(1)認可について

「事業内保育所」は市区町村の認可が必要ですが、「企業主導型保育園」は認可が必要ありません。そのため、「企業主導型保育園」では、保護者のニーズに合わせた柔軟な保育サービスが期待できます。

(2)導入費用について

「事業内保育所」の場合、大企業は全体の1/3、中小企業は2/3まで助成されます。「企業主導型保育園」は、最大で設備費・運営費の95%助成されるので運営側にとっては導入費用が抑えられます。

(3)職員の資格について

<事業内保育所の場合>

定員20人以上:保育士
定員19人以下:保育従事者(半数以上保育士)

<企業主導型保育園の場合>

保育従事者(半数以上保育士)
※双方とも、保健師・看護師・准看護師のみなし特例(1名まで)保育士以外は研修実施

(4)対象年齢について

「事業内保育所」では、制度上0~2歳児(3歳児以降は連携園に入園)となっています。他方、企業主導型保育園では対象年齢の制限はありません。

(5)地域枠について

「事業内保育所」では、定員の1/4は地域枠として開放が義務づけられています。他方、「企業主導型保育園」では、1/2までの範囲で地域枠の設定が可能とされているだけなので、100%従業員向けに利用することもできます。

4.それぞれのメリットについて

「事業内保育所」のメリットは、市区町村の認可施設で一定の保育サービスが保証されている点です。

他方、「企業主導型保育園」のメリットとしては、立地が駅から近い場合が多いので、通勤に便利だということが挙げられます。また新設の保育園なので、職員全員がオープニングメンバーとして一緒にスタートできるという魅力があります。
これに対し、「事業内保育所」では、先輩保育士との上下関係が厳しくなかなか休みが取れないなどの、既存の保育園にありがちな問題も想定されます。

5.まとめ

いかがでしょうか?

「事業内保育所」と「企業主導型保育園」では、認可が必要かどうかという点が大きな違いとなります。「企業主導型保育園」は認可外というところで、企業に裁量が広く認められている新しい保育園です。また企業が運営するので、働き方改革もすすめられており、保育士さんにも働きやすいような工夫が施されているところも多くあります。ぜひ、求人活動の際に参考にしてみてくださいね。

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