0歳~5歳までの年齢別、みんなで楽しめる室内遊びをご紹介します!

2022.08.18

室内遊びの特徴

子どもは一人ひとり個性があり、成長には個人差があります。

子どもの年齢や能力によって楽しめるものが違うので、成長過程で子どもに合った活動を選ぶことが大切です。

発達が著しい幼児期にはどのような遊びに取り組むことが重要なのでしょうか。

今回は年齢別に楽しめる室内遊びについて、ご紹介していきます。

雨の日や気温が高い日・低い日、などは室内で遊びます。室内は自分のクラスの保育室か、お遊戯室、体育室などになり保育士は各学年に合わせた保育内容を決め、季節や行事事などを考慮しながら、ねらいを持ちそのねらいに向けて室内遊びを行っていきます。

気を付けるポイント

子どもにとって良い効果がたくさんある室内遊びですが、保育士としては、子ども達を安全な環境で安心して遊ばせることが出来るように、いくつかの注意点をおさえておく必要があります。

(室内遊び注意点)
1歳ごろから活発になってコミュニケーションも増えてくる時期です。いろいろなことに興味が出てくるので、遊びに使う道具や周りのものにはしっかり目を配り子どもがダイナミックに動いても安全であるように設定しましょう。


おもちゃの誤飲

小さい子は何でも口に入れようとします、色々な経験を重ねていくことで良いこと悪いことを知っていきますが、保育園や幼稚園では様々なおもちゃがあります、おままごとの食べ物を見て食べる子もいます。ビーズや石など小さいものは誤飲しやすく危険です、できるだけ子どもの手の届かないところに置くことが大事です。


衝突

保育室だと開放的に遊べないので、友達同士でぶつかることがあります。学年が上がると友達を避けるということが出来ますが、小さいお子さんだとすぐに避けるといった判断が難しいです。子どもの中には保育室を走り回る子もいると思います、休日明けや、連休明けは子ども達のテンションも上がっています。調子に乗って友達と衝突したり周りにある椅子や棚にぶつかることもあります。保育室で遊ぶ際は、できるだけおもちゃを分散して配置するなど工夫をしましょう。


雨天の保育室

保育園や幼稚園の床にもよりますが、雨の日は湿気で床が湿り滑りやすいです。床が滑りやすい日は雑巾などで床をふくなどして事前にけがを防ぎましょう。

年齢に応じた遊び

年齢に応じて子どもの遊びも変わってきます、年齢別の保育遊びとねらいをご紹介します。

0歳児

歌や手遊びに手拍子をしたり、体を動かして喜んだり、保育士や親との愛着関係や信頼関係をつくり安心感や満足感を抱いていきます。

ねらい・歌にあわせて手や指先を動かし、運動機能を高める
   ・保育者とスキンシップをとりながら信頼関係を築く

リズム遊び   

リズム遊びは幅広く手遊びやダンス、歌いながら手拍子をするなどもリズム遊びといえます。音やリズムに触れることで豊かな感性が身に付きます。

ふれあい遊び  

スキンシップ・コミュニケーションを楽しめる遊びです。手のひらで包みこむようにタッチしたり、指先でタッチしたりするなど、リズムや触れ方に変化があるとより楽しめそうです。

1歳児

子どもは次第に行動範囲を広げていきます。少しずつ子ども同士で遊ぶことを覚える時期です。
   
ねらい・距離感覚、方向感覚を養う
   ・身体を動かして運動することに興味をもつ

ボール転がし

保育士と子どもが向かい合って座り、ボールを転がして遊びます。ボールを真上に高く上げたりバウンドさせると喜びます。

マット運動

マットの上で寝転んだり、高低差をつけて上ったり下ったりします。いろいろな寝転がれるスペースを作ると喜んで遊びます。 

2歳児

保育士や友達と一緒に、季節の歌を歌ったり、リズムにのって体を動かしたりする言葉で表現し友達と楽しさを共有できるようになってきます。

ねらい・のびのびと運動することの楽しさを味わう
   ・音楽やリズムに合わせた体の動きから自分を表現する楽しさを感じる

サーキット遊び  

いろいろな障害物を置き一つ一つクリアしていくことで体の運動機能やバランス感覚を養っていきます。サーキット遊びは自分の体のコントロール性も養われます。

リトミック  

音楽に合わせて踊ったり体を動かします。動物に変身した飛行機になったり様々なものになりきって遊びます。音楽に合わせることで想像力や表現力を育みます。

3歳児

この年齢になると自分の思い通りになることばかりではないことを学び、協調性や想像力を身につけていきます。

ねらい・見つけた時の喜びと達成感を感じる
   ・友だちとコミュニケーションをとり遊ぶことを楽しむ

宝さがし  

隠すものは何でも使えます。自分達で描いたカードやカラーボールでも宝物を何にするかを決めて探し当てます。

じゃんけん列車  

じゃんけんで負けたら、勝った子の肩に手を置き列車のように連らなっていきます。この年齢になると考えて発言できるようにもなってくるので、最後先頭になった子には何か簡単な質問をして答えてもらうというルールも面白いと思いますよ。

4歳児

ルールのある遊びを好み、自分たちでルールや遊びを決めることができるようになってきます。

ねらい・友達とかかわりながら、共通の遊びに向かって一緒に取り組む
   ・遊びの中にルールがある事を知り、守って遊ぼうとする

シールラリー 

様々な場所にシールを置きます、それぞれに違ったシールを置き、全部のシールを集めていきます。

椅子取りゲーム 

音楽が止まったら、歩いていた子どもたちは空いている椅子に座ります。座れなかった子にも応援団になってねなどと声をかけきちんと対応してあげることで最後まで楽しめます。

5歳児

自分達で話し合い、目的に向かって集団で行動できるようになり、自分の思いや考えを相手に伝える力、聞く力を身に着けていきます。

ねらい・友達と協力して遊ぶ楽しさを知る
   ・文字に関心を持ち、語彙力を養う

フルーツバスケット  

内側に向かって丸く並べた椅子に座ります。自分の属性に該当するものを言われた時に椅子を取りあうゲームです。いつ自分が呼ばれるかわからない緊張感が楽しいでしょう

言葉カード遊び 

ひらがなを1枚1枚に書きます。カードを組み合わせると文字になっているので、何の文字が書かれているのかチームで協力しあてるゲームです。

実際に取り組んでいた遊び

 

実際に幼稚園で保育士をしていると、色々な遊びがある中でも、子ども達から提案してくることや、子ども達からの意見で先生が考えつく遊びもあります。

・伝承遊び
伝承遊びは、古くから日本で親しまれている子どもの遊びです。外遊びでは鬼ごっこやかくれんぼ、缶蹴りなど。室内の遊びでは折り紙、おはじき、かるたなどがあります。幼稚園では月に1度、園全体で伝承遊びを入れ子ども達と昔ながらのあそびをしていました。学年が大きい子は小さい子に遊び方を教えたりしながら活動していました。園庭や保育室にいろいろ遊べるブースを作り紙鉄砲を作ったり、紙飛行機を作って勝負したり、あやとりをしたり他学年とも交流しながら取り組むことができます。

・金魚すくい
夏になるとプールがあります。ただプールに入って遊ぶだけではなく、色々と工夫をしながら水遊びをすることで子ども達の水遊びへの意欲が変わります。子ども達が色を塗って描いた金魚をラミネートして水に浮くようにし金魚すくいをしていました。生きている金魚ではないのですくいやすく、一人ひとり描いた金魚はそれぞれ個性があり、お友達同士で誰が描いた金魚か当てあいっこしながら楽しんで遊べます。

・イントロドン
イントロドンは学年が大きい子が遊びやすく、盛り上がります。年長に大人気でした。少し空いている時間などに子ども達が知っている曲をピアノで弾くと、とても楽しんで曲当てクイズが始まっていました。子ども達からやってみたい遊びや唐突に思いついたことを提案してくることもあります、保育士が子ども達の意見も取り入れながら遊ぶことも大切です。

・自由製作コーナー
年中、年長になると想像力が豊かになっているので自分で想像しているものを形にすることが出来ます。自分達でいつでも製作できるように、段ボールや使わなくなった用紙や廃材を置いておくスペースを作っていると、自分達でのりやハサミを使いみんなでいろいろな物を作っていました。ハサミを子どもだけで使うのは危ないので、必ず保育士のいるときに使うという約束で遊んでいました。子どもは大人と違う考えがあり、創造力もすごく膨らみます、自由に自分たちの作品が作れることに喜びを感じ、面白い作品ができあがります。

・雑巾がけリレー
年長になると、学期終わりなどに大掃除をしていました。自分で雑巾を濡らして絞ることもできます。部屋の掃除をする時間も楽しくできたらと思い、雑巾がけのリレーをしていました。
自分の身の回りのことはできるようになっている学年です、掃除をすることで小学校への期待を高めていました。

まとめ

集団生活の中で、先生や友達と遊び会話をすることでコミュニケーション能力を身に着けていきます。


また子ども達が自発的に体を動かして遊ぶことの楽しさを感じていけるように、保育にねらいを持ち活動をしていきます。子ども達は遊んでいる中でいろいろなことに気づき発見します。保育士が子ども達の意志を汲み取り一緒に楽しむことで、子ども達の成長を感じることができ、信頼関係も深まります。


遊びの内容は様々です、子どもにとっては身の回りのことすべてが遊びであり、学びです。

保育園児の集中力は月齢や年齢によって10分 ~ 30分程度です。子どもの集中力も見ながら、小道具を上手に使って飽きさせない工夫もしていきましょう。この記事を参考に、子どもの能力を広げられる遊びを見つけてあげましょう。

 

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