大阪の企業主導型保育園は預けやすい!企業主導型保育園に預けたい理由を紹介します!

2022.12.15

「保育園に入れない」「待機児童が多すぎる」こうした声をよく聞きます。働いていて、子供を預けなければならない家庭は多く、しかし、その一方で保育園が足りない、定員が少なすぎる、需要に対して供給が足りていないという現実もあり、保護者の方にとっては非常に悩ましい問題です。

しかし、ひょっとするとみなさんが探している保育園以外に、定員に満たない、しかし、充実したサポート体制のある預けやすい保育園があるかもしれません。保育園がないのではなく、保育園を見つけていないだけ、あるところにはある、ひょっとすると大阪にお住まいのみなさんの周りに、保育園はあるかもしれません。

今回紹介する企業主導型保育園がその新しい選択肢になるかもしれません。企業主導型保育園というものについてよくわからない方のために、本記事ではしっかり解説いたします。ぜひ、お子さんを預けたいと思える保育園を探してみてください。

■企業主導型保育園って何?

「企業主導型保育園」とは、最初に書いたように、待機児童の増加や保育園不足などの対応するため、公立保育園や社会福祉法人などが運営する従来の私立保育園に加えて、企業が独自に保育園を開設し、自社の社員などの子供を預けることを可能にした新しい制度です。

規制緩和などの流れの1つとして、平成28年にできた新しい制度になります。企業が保育園を設置すれば、自社の従業員の子供はそこで預けることができるようになり、少なくとも自社の従業員、写真の子供を預けるところがない「保育難民」になることはなくなります。

これが可能になることで、ワークライフバランスの充実や、夫婦共働きの促進、女性の職場復帰などが容易になり、「働きたいのに預ける場所がない」ということが減ります。

会社が主導して設置するので、その職場の実情に合わせたサービスを提供できます。

  • 夜勤等がある場合24時間開園(通常の保育園は20時までなど時間制限あり)
  • 週1日、1日数時間など働くスタイルに合わせた短時間保育の実施
  • 1社だけではなく複数の企業が共同して設置できる
  • 国からの助成金は居金貨保育園と同等かそれ以上

国として保育園不足を解消するために作られた制度ですので、様々な従来の規制を撤廃し、かつ補助や助成金も手厚くなっています。

要は「お金を出すので企業は率先して保育園を作ってたっき自動不足を解消してください」ということになります。

それだけだと、「その企業の社員の子供だけ預けるのだから自分たちには関係ない」と思われるかもしれません。実は、企業主導型保育園では定員の半分(2分の1)まで「地域枠」つまり、社員の子供ではない地域のお子さんを預かることが制度上可能になっています。

この地域枠は意外と知られておらず、実は企業主導型保育園の定員充足率(子供の受け入れ率)は、定員の半数未満のところが4割(※)、それ以外の保育園も定員いっぱいに子供を預かっているところは非常に少なく、多くは定員に空きがあります。

※日本経済新聞「企業主導型保育所、定員半数割れ4割 会計検査院調べ」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44084780T20C19A4CR8000/

つまり保育園は足りていないのではなく、空いている保育園が探されていないだけなのです。公立保育園がいっぱいでも、企業主導型保育園を探せば、お子さんを預け得ることができるかもしれません。

■企業主導型保育園と他の保育園を比較します

企業主導型保育園は新しい制度ですので、これまでにない特徴があります。従来の保育園である、「認可保育園」「無認可保育園」そして、以前より病院などの併設されていた「事業所内保育園」との違いを表にまとめてみました。

 

企業主導型保育園

認可保育園

無認可保育園

事業所内保育園

目的

企業が自社の従業員のために保育園を開設する

公的な認可を得て、地域の子供を保育する

様々な個別のニーズに合わせた子育メニューを提供

従業員の子供に加えて地域のために保育園を開設する

認可

なし

あり

なし

あり

開園時間

フレキシブル

朝~夕方

フレキシブル

フレキシブル

対象年齢

0歳~5歳

0歳~5歳

0歳~5歳

0歳~2歳

短時間保育

あり

なし

あり

なし

公的助成

あり

あり

なし(一部自治体独自のものはあり)

あり

保育料無償化

OK

OK

OK。ただし上限額あり

OK

地域の子供の受け入れ

定員の2分の1まで可能(任意)

受け入れる

可能

定員の4分の1まで受入れ義務

 

保護者の方がお子さんを預けるにあたって、企業主導型保育園と他の保育園との違いを表にするとこうなります。事業所内保育園との最大の違いは、企業主導型保育園は乳児、幼児ともに受け入れ可能なのに対して、事業所内保育園は乳児のみの受け入れであることです。

地域枠として企業主導型保育園は2分の1まで地域の子供を受け入れ「可能」、つまり任意で、全員その企業の子供の保育に限定することも可能なのに対して、事業所内保育園の場合、4分の1は義務として地域の子供を受け入れる必要があります。

一見すると事業所内保育園の方が地域の人にとっては預けやすいように思えますが、乳児限定であるため、3歳になれば別の保育園へ転園させなければなりません。

したがって最初から企業主導型保育園に預けられたら、とても楽だということです。幼児から預けたい場合は、事業所内保育園は最初から選択肢に入りません。

  • 企業主導型保育園:企業が作る保育園で小学校入学までしっかり保育をする
  • 事業所内保育園:とりあえず乳児の間だけ社員の負担を減らし、ついでに地域の子供も一緒に受け入れる

地域の人にとっては、しっかり保育してくれる企業主導型保育園の方がメリットがありそうです。

上述のように、企業主導型保育園の定員が充足していないのは、地域枠としてその地域のお子さんを積極的に預かっていないからだと思われます。しかし、このことは問題となっていて国や自治体の方でも地域枠を活用して、子供を預かるように発破をかけて促していますので、今後地域枠を積極的に活用して従業員以外の子供を受け入れる企業主導型保育園は増えていくと思われます。

■企業主導型保育園に子供を預けるメリットは?

通常の認可保育園などではなく、企業主導型保育園にお子さんを預けるメリットをまとめてみました。

□他の形態の保育園と比べて入園しやすい

従来の保育園は、市役所に入園申請の書類を出し、保育の必要性などの審査に通らなければ入園できませんでした。

入園申し込み→自治体による審査(本当に保育園にあずかる必要があるか)、抽選→審査通過→入園許可

ここで落ちる人が結構いて、待機児童となってしまいます。

しかし、企業主導型保育園は基本的に自治体の審査を経ないで、直接保育園と契約をすることができます。

つまり、入園の選考、審査を自治体が行わないため、待機児童がたくさんいる自治体でも、従来の保育園よりも入園しや少なくなります。これは意外に知られていないことで、上述のように、定員割れしている企業主導型保育園が多数あるので、そちらに直接問い合わせれば、公立保育園や認可保育園の審査を待たずに、子供を保育園に預けることができます。

□パートやアルバイトの家庭でも預けられる

正社員の家庭は保育園入園の対象となりますが、自治体によってはパートやアルバイトの家庭は保育園に入園できないということもありました。より収入が少なく、働かなければならないケースでも保育園への入園を断られるなど不公平で、厳しい状況の家庭もありました。

しかし、企業主導型保育園ではパートやアルバイトの家庭でも問題なく入園が可能です。お近くに企業主導型保育園があれば、ぜひ問い合わせてみていただければと思います。

□時間の融通が利き、フレキシブルな保育が可能

公立保育園や認可保育園の場合、保育時間は原則8時~17時で延長保育、早朝保育が認められたケースでも、7時~19時などの場合が多いです。しかし、深夜や早朝に働く家庭は、その間は別の無認可保育園に預けたりベビーシッターにお願いしたりしなければなりません。

しかし、企業主導型保育園は、運営する企業の事情(交代制の24時間稼働の工場など)よっては24時間保育や夜間保育を行っているところがあります。

その会社の仕事の時間が不規則な場合、社員のお子さんもそれに合わせて預けることができるのですが、地域枠の保護者の方もその深夜帯などに利用ができます。

また、通常の保育園では嫌がられ、受け入れていない「一時預かり」や「短時間保育」を行っている保育園もあります。週1日とか、1日数時間という保育にも対応していて、保護者の働き方に即した柔軟、フレキシブルなシステムになっています。

□保育園へのアクセスが良い

企業主導型保育園は、その企業の社員が預けやすい場所にあります。会社の事務所に併設されているところもありますが、駅から近い場所にあることが多く通勤に便利です。通勤前に駅前で子供を預け、勤務後は駅で子供を引き取り帰る、これなら時間的にもありがたいですね。

□企業主導の様々なプログラムがある

公立保育園などは一律の保育内容になりがちですが、企業主導型保育園の場合、運営する企業が独自の保育方針を取っているところがあります。

社員への外国語取得を推奨している企業であれば、保育園のメニューも英語を取り入れているかもしれません。

ほかにもリトミックやスポーツ、「〇〇式教育法」などユニークな保育メニューを採用しているところもあります。

さらに、モンテッソーリ教育など幼稚園に近い様々な教育プログラムを設置しているところもあり、保護者にとっては保育園というよりも独自の知念を持つ幼稚園に近い感覚で子供を預けることができます。

□園舎がきれい、豪華である

お金がある企業が運営する企業主導型保育園であれば、当然社員の子供が保育を受ける園舎にもお金をかけています。公立保育園は財政不足で園舎は老朽化しています。また、無認可保育園の中にはマンションの一室で運営をしているなど、その保育環境の劣悪化が指摘されています。

しかし、業績が良い企業であれば園舎や施設、遊具等にお金をかけることができます。自社の社員の教育のためですから当然豪華になり、地域枠で入ったお子さんもその豪華な施設を同じように利用することができます。

□保育料が安い

企業主導型保育園も2年前から始まった幼児保育の無償化の対象になるため、幼児クラスは保育料が無償になります(一部収入条件はあります)。

乳児クラス(0~2歳児クラス)の場合、住民税非課税世帯が保育料無料である、など条件がありますが、一般的な認可外保育園よりも保育料が安い場合が多く、また保育料も一律なので収入が高いご家庭にはメリットが大きい場合があります。

企業が社員の福利厚生やワークライフバランス、そして社会的使命の1つとして企業主導型保育園を設置しているのですから、使用料は安くて当然です。社食が外部の飲食店よりも高いということがあり得ないのと同じ理由です。

■企業主導型保育園に子供を預けるデメリットは?

一方でデメリットも存在します。メリットばかりではないことに注意してください。

□保育の質が担保されない

企業主導型保育園は「無認可保育園」です。つまり行政の管理監督責任が及びづらく、多くの企業主導型保育園は優れた保育をしていますが、中には一般的な保育水準に到底足りない、質の低い保育しか提供できないところもあるようです。そうしたところに預けてしまうと「アウト」ということになります。

□企業業績悪化による閉園リスク

企業主導型保育園は企業の義務ではなく、あくまで企業が従業員、社員のために設置するものです。その企業自体が倒産したり、業績悪化で保育園を閉園してしまったりするリスクはあります。

公立保育園や認可保育園が閉園するのはよほどのこと(周囲が過疎化して子供がいなくなるなど)ですが、企業主導型保育園は普通に閉園があり得るので、そうしたリスクを考えて預ける必要があります。

もちろん、絶対につぶれなそうな誰もが知っている有名企業の保育園ならば、そうしたリスクもなく大丈夫だといえるでしょう。入園の際にはどんな企業が運営しているのか確認してみてください。

□保育士設置基準が緩い

企業主導型保育園は似ている事業所内保育園や認可保育園と比べて、保育士設置基準が緩くなっています。簡単に言うと、後者はほぼすべてのスタッフが保育士資格を持つ人なのに対して、企業主導型保育園は保育士資格を持つスタッフは半分くらいでよいという基準になっています。

もちろん、設置する企業によっては全員保育士でなければだめという理念で、保育士資格を持つ人(及び看護師)のみで運営しているところもありますが、設置基準上はそうなっていないということで、学生や無資格のパートが多い保育園もあります。

そうなると保育の質も保証できませんし、いざというときに困るかもしれません。

□企業に保育のノウハウがない

公立保育園は自治体が運営するので、学校のように長年の蓄積があります。また、認可保育園の多くは社会福祉法人などが運営していて、「面倒を見る」ということについての知見は蓄積されています。

しかし、営利団体である企業がいきなり企業主導型保育園を作った場合、保育へのノウハウが全くありません。畑違いの事業を始めるわけで、保育士への理解が不足していたり、保護者対応ができない管理職を置いたりする可能性があります。本業で使えない人の「左遷ポスト」として保育園の園長や副園長が置かれたらたまったものではないですよね。

その企業が保育園をどのくらい重要視しているのか、単に社員の子供を預かるだけ、と考えていると、いろいろな面に悪影響が出るかもしれません。

□従業員の子供と地域枠の子供の扱いに差?

あまり考えたくないのですが、従業員、社員の子供と「地域枠」の子供の扱いに差が出るかもしれません。社員の子供をえこひいきする保育士がいないとも限りません。親がどの職業なのか、勤務先も保育士はわかります。

運営企業ではない家庭の子供もわかってしまうので、そこで差がつけられてしまう、そういう可能性も0ではないかもしれません。

このように企業主導型保育園に預けるメリット、デメリットがありますが、総合的に考えるとメリットの方が大きいといえます。深夜や抽選がなく、定員に余裕があるというのは、待機児童が多い現在では、非常にありがたいことです。

■大阪の企業主導型保育園は先進的!

最後に、大阪の企業主導型保育園について解説します。大阪では他の自治体以上に、民間の力を活かす方向に政策がシフトしています。企業主導型保育園についても同様です。

「企業主導型保育園推進窓口」を「OSAKAしごとフィールド」(https://business.shigotofield.jp/nursing/)に用意をして多くの企業が企業主導型保育園をセットすることを促しています。各地域の商工会議所など経済界を巻き込んで、一大プロジェクトになっています。

また、保護者向けには、各企業主導型保育園の空き情報を自治体が公開して、リアルタイムでその状況が更新されています。

<例:大阪市西区>
「西区内企業主導型保育事業の空き情報」
https://www.city.osaka.lg.jp/nishi/page/0000428046.html

企業主導型保育園は、自治体の審査がないので、預けたくて空があれば、直接保育園と交渉していただくことができます。迅速にお子さんを預けられるように大阪の自治体は全面的にバックアップしています。

また、自治体ごとに「利用者支援員」という保育園に預けたい保護者向けのコーディネーターの方を配置しているので、何か不安があればその人たちに聞くことができます。合わせてご利用いただき、確実にお子さんを預けたいニーズに応えることができます。

企業主導型保育園は新しい制度ですが、意外と知られておらず、しかしメリットが大きいので、大阪にお住まいで保育園を探している方はぜひ候補に入れてみてください。

■大阪の企業主導型保育園は預けやすい! まとめ

  • 企業主導型保育園は自治体を介さずに直接入園交渉ができる
  • 保育料は安く、教育無償化の恩恵も受けられる
  • 有名企業が設置したものであれば保育の質や設備のクオリティが高い
  • 企業主導型保育園は定員に満たないところが多く空きが多い
  • 保育のノウハウがないというデメリットもある
  • 大阪は積極的に企業主導型保育園を推進している
  • 自治体のHPなどで空き情報が公開されている

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