《保育士必見》子どもがケガをしてしまった時の対応と応急処置をご紹介します!

2022.10.06

保育士は子ども達が登園してきたとともに視診触診を行い体調の変化に注意しなければなりませんが、それだけでなく、事故や怪我が起きないように気を配らなければなりません。

子どもは大人のように注意力や危機管理能力が発達していないので、不注意で転んでしまったり、保育活動でハサミ等の使い方が慣れていないために怪我をしてしまうこともありますよね。

保育士は子ども達が怪我をしないように、細心の注意を払う必要がありますが、怪我をしてしまった場合には怪我に対して適切な応急処置を行わなければなりません。

怪我の程度も様々ですが、ほとんどの保育士さんが怪我の手当てをしたことがあるのではないでしょうか。

今回はそんな怪我をした時の対応や、応急処置などをご紹介していきます。

年齢別の危険

1歳児~2歳児

この時期は1番注意が必要です。危機管理能力がまだまだ発達していないので、危ないもの危なくないものの区別がまだできません。その為、何でも口に入れようとしたり、何でも触ってみたり、危険な場所に入ったり、怪我につながる要因がたくさんあるので特に目を離さず、注意を払う必要があります。

3歳児

この年齢になると、だんだんと子ども達の成長にも差が出てくる時期ですよね。

良いこと悪いことが把握できるようになってくる子もいたり、先生の表情で感情を汲み取ることができるようになっていたり、中には好奇心旺盛でやんちゃな子もいると思います。

また、自分の意志をうまく伝えることが出来ない子もいるので、手が出てしまい相手の怪我につながることもあります。

好奇心で危険な物を触ったり、不注意で怪我をしてしまうケースも多いですね。

4歳児~5歳児

この年齢では、遊ぶ範囲や活動が大きく変わってきます。

特にケガの発生場所は園庭が最も多く、教室内・階段・通園中と続きます。行動範囲も広がるので、行動は予測が難しく、思いもよらないタイミングで怪我をしてしまうこともあります。

大きな遊具を使い遊ぶこともできるので、怪我の仕方によっては病院へ行くこともあるかと思います。

この時期は遊びにも慣れ、行動が大胆になっているので怪我のリスクも高くなってきます。

応急処置方法

擦り傷や切り傷

傷は水でよく洗い、黴菌が入らないように泥や砂をできる限り取り除いてあげましょう。傷の具合によって、絆創膏を貼ります。私は、小さい傷の場合は絆創膏を使わずに自然に治癒するのを待っていました。

頭を打った

出血がある場合は、ガーゼを当てて強く圧迫し、止血後病院へ行きましょう。
子どもが痛がっていなくても、見た目に変化がなくても、ケガによっては時間がたってからあざになったり、痛みが出たりするケースもあります。友達とぶつかり、たんこぶができたり、腫れたりした場合は早急に氷水や保冷剤などで冷やして、園長にも報告しましょう。

打撲・骨折

打撲は患部を冷水などで冷やし、安静にすることが何よりも大切です。
激しく痛がる場合や目で見て変形が確認できる場合は骨折の可能性があるので、すぐに病院へ受診してもらいましょう。

口の周り・口内のケガ

口内の怪我を確認して、水洗いをしっかりしてあげましょう。
歯がぐらついていないか、切れている箇所はどこかを確認し、出血がある場合にはガーゼ等で圧迫して止血をし、10分程度氷水や保冷剤で冷やしましょう。
出血が止まらない場合、色が変色していく場合はすぐに病院へ受診してくださいね。

これはNG!

虚偽報告

園児が怪我をした原因や状況について、保身や隠蔽のために虚偽報告をすることは、絶対にしてはいけません。
保護者にもきちんと状況を伝えて謝りましょう。

状況によっては園長も一緒に謝罪することもあるかもしれないけど、とにかく自己判断はせずに確認することがおすすめです。

焦る

保育者がパニックになっていると子どもにまで伝わり、不安感を抱いてしまいます。
まずは落ち着いて対応し、子どもに「大丈夫だよ」などと声を掛けてあげましょう。不安な気持ちが少しでも和らぐと子どもも落ち着いてきます。
しっかりと処置をしながらも、園児の気持ちを考え声を掛けてあげましょう。

実際にあった例

私は、もともと幼稚園で保育士をしていました。実際にあった怪我とどのように対応したかをご紹介します。

室内でケガ

滑って

基本的には外で遊びますが、外が雨の場合は室内遊びになりますよね。雨の日だったので、お部屋で遊んでいたのですが、床が湿気で滑りやすく部屋で走っていた子が衣装タンスでおでこを打ってしまいました。すぐに保護者に連絡し病院へ受診しに行きました。

ダメだと言われても話を聞かずに自分のやりたいことをする子もいます。様々な経験を経て良いこと悪いことを学んでいきますが、雨の日は滑りやすいため室内に限らず注意が必要です。

階段

お部屋に行くまでの階段は不注意による怪我が多くありました。
前を見ずに階段を下りて踏み外したり、階段を下りている前のお友達を押してしまい怪我してしまったりと、故意にしているわけではないのですが、階段で遊んだり、手すりを持つように伝えるなど怪我をしないように注意を促してあげましょう。

ハサミ

制作活動でのりを使ったりハサミを使うことがありますよね。特にハサミを使う時は必ず保育者がいる時に使用するようにしていると思います。ハサミに慣れ使いこなしている子でも、ふとした瞬間に指を切ってケガをすることがありました。子どもに任せすぎずに注意しながら見守りましょう。

園庭でケガ

遊具

のぼり棒、鉄棒、うんていは手の握る力が必要な遊具です。中には手を放してしまい落ちてしまう子もいました。興味を持ち、なんでもやってみたいという気持ちはとても大切です。こわがらずに、保育者が必ず支えてあげるということを子どもに伝え安心してチャレンジできるように、しっかりと補助をしてあげましょう。

なわとび

縄跳びの紐を跳ぶのではなく違う遊びに使う子がいました。子どもの発想力はすごいですが、全てが良いのではなく、正しい使い方遊び方を教えてあげることも大切です。首に引っかかると危険なので注意しましょう。

ケガの防止方法

子どもの怪我を未然に防ぐために、保育園全体でけが防止に取り組みましょう。

保育士の配置

保育士の配置が少なくなっていないか、偏りがないかを確認し、見直しましょう。
子どもの数に対して保育士の数が足りていないと幅広く目が行き届かず、怪我が発生してしまうこともあります。
また、保育士が園庭に出る時は一か所に固まらず、分散し様々な角度から見渡すことが出来るよう、子ども達と遊びながらも危険がないように見守りましょう。

遊具の点検

園内で怪我が起こりそうな場所を見つけ、改善していくことも大切です。
実際、私が勤めていた園では、園児が登園する前に2人で遊具の点検を行っていました。(ネジが緩んでいないか、破
損しているおもちゃはないか、滑りやすい箇所はないか等)確認し合いましょう。

まとめ

子どもが怪我をしてしまった時の対応と応急処置をご紹介しましたが、何よりも保育園幼稚園を信頼してお子様を預けていただいています。どんな状況であってもまず保護者の方に連絡を入れ謝罪しましょう。翌日に「様子はどうでしたか?」のようなアフターケアを行うことも大切です。

そして、保育士同士の「報連相」も大事です。

園全員が怪我のことを把握していることで、保護者さんに会った際に一声かけることができますよね。そういった対応が保護者さんからの信頼にもつながっていきます。

保育士をしていると必ず怪我の処置をする場面や状況があります。
子ども達がケガしてしまった場合、迅速に対応することが大切です。
適切な応急処置を行いすみやかに園長に報告し、保護者にしっかりと説明しましょう。


 

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